今回のアップデートプログラムでは、PoserFusionのPoser 7データの正式対応に加え、特にレンダリング速度の大幅な改善が行われています。 ここではShade 9.1によってスピードアップした結果がわかりやすいよう、表にまとめました。
新方式の空間分割による消費メモリ軽減、高速化
※ 設定値に対する画質に相違があるため、レイトレーシングの画質をShade 8.5.2では35、Shade 9では50に設定しています。 ※ 形状の数やシーンによって速度の向上は変動します。
レイトレーシングやパストレーシングなどの基本的なレンダリング速度が向上しました。 この検証画像のように、シーンに形状が大量に配置されている場合、配置している形状のサイズが極端に違う場合に差が出ます。
マルチコア、マルチCPU環境での速度向上
大きな違いはありませんが、4スレッドと1スレッドの差を見ると4スレッドでのレンダリング速度が向上していることが確認できます。
レンダリング速度比較データ
(QuickTimeデータ 約8.9MB)
ラジオシティ計算速度、レンダリング速度改善
ラジオシティを使用したシーンの「ラジオシティ計算」、「レンダリング」の速度を比較しました。 ラジオシティ計算速度の改善とともにレンダリング速度が早くなっていることが確認できます。
総合的に見てもShade 9.1で改善されていることが確認できます。 ぜひ、アップデートプログラムを適用してレンダリング速度を体感してみてください。
今回は日本、アメリカのユーザに提供していただいたデータをもとに、実制作で使用されるシーンの傾向を検証して徹底的な最適化を行いました。
形状数が多いシーンや、大きなサイズや小さなサイズのポリゴンが混在したシーンなど、制作の上でどうしても必要となる構成でありながら、これまでレンダラーが苦手としていたデータにおいて、特に大きな効果が発揮できると思います。
また、マルチコア、マルチプロセッサ環境が一般的になってきたことに合わせ、マルチスレッドの効率にも注力しました。 そうした環境ではより高速になりますので、いろいろなデータで効果を試してみてください。