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アーカイブ:インタビュー特集
建築パースのプロに聞く 『メシを食うにはオリジナリティが重要』
~赤坂孝史さん
――建築パース制作にShadeを使うようになったきっかけを教えてください。
赤坂:Shadeを利用することで、効率を上げたかったというのが大きいですね。建築パースの仕事は、それまでは図面を見ながら手描きで紙に作図していました。アングル変更があると最初から描き直しでしたので、想像を絶する大変さでした。Shadeを使うようになってどれだけ便利になったかは計り知れないほどです。
ただ、最近ではお客さん側もパース屋なみに3Dソフトをいじる方が増えていて、ちょっとやりにくい時もあります(笑)
――そうなんですか。一件あたり、どのくらいの時間をかけていらっしゃいますか?
赤坂:うちの場合、仕事の依頼から納品まで短くて3日、長くても5日ほどなので、何回もお試しレンダリングを繰り返している時間的余裕がありません。そこで、短い時間でレンダリングした画像をもとに、Photoshopでレタッチしていくんです。Photoshop上だと変更がその場で目で確認できるので、無駄な時間が極力省けます。
でも実は……お恥ずかしい話、まだShadeのR4を使っているんですよ(笑)
――R4とはまた古い(笑) ぜひレンダリングが早くなったShade 10の導入をご検討ください。具体的な作業フローはどのような感じですか?
赤坂:ほとんどの場合、Shadeでの作業はレイトレだけで光源はひとつ。反射も入れません。レタッチでは、家具や観葉植物の配置、明るさや色合いの調整、背景との合成などをやっていきます。レタッチパースの良いところは、このレタッチの工程で、作品に個性を出しやすくなることですね。私の場合、パースでメシを食っていくために、レタッチすることで生まれるオリジナリティを大切にしているんです。
――レタッチパースをやる上でのこだわりを教えてください。
赤坂:CGらしくないパースにしたいですね。すべてを機械まかせにはせず、自分の手でレタッチすることで、作品に命を吹き込みたいと思っています。
――ほんとうに赤坂さんの作品は素敵だと思います。ところで、水彩画も描かれていらっしゃるようですが、どこかで絵の勉強をされたことがあるんですか?
赤坂:とくに専門の教育を受けたことはありません。ただ、締め切りに追われて仕事ばかりしていると、どうしても息抜きをしたくなるじゃないですか。絵を描くことで、私はとてもリフレッシュできるんですよ。絵を描く作業って、これがまた実に気持ち良くって(笑)
――影響を受けたアーティストはいらっしゃいますか?
赤坂:油彩ですが、吉崎道治さんの絵が好きです。水彩であんな調子が出せれば良いな、と思っています。
――最後に、今後の目標を教えてください。
赤坂:できれば早めに定年したいです(笑) なんて、まだまだがんばりますよ。サッカーで体を鍛えてますから(笑)
――私もメタボぎみなので、がんばって運動します(笑) これからも素敵な作品を作ってくださいね。今日は、ありがとうございました。
赤坂:ありがとうございました。
(聞き手:たきざわ)
アーティストホームページ:建築パース アカサカレンダリング(http://home.s05.itscom.net/aka6/)