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「Shade データ集 Extra Sexy -Hanako-」 対談インタビュー

本日より発売となった「Shade データ集 Extra Sexy -Hanako-」。
これまでのデータ集とどこが違うのか?
Extra Sexy-Hanakoの魅力とは?
製作を担当した、イーフロンティア企画開発統括部の杉本さん、「Hanako」の生みの親、ジプシーIKEDAさんのお二人にお話を伺いました。
※この記事は、2008年4月25日に掲載されたものです。

――ついに発売日を迎えました「Shade データ集 Extra Sexy -Hanako-」ですが、お二人とも、本当におつかれさまでした。
さて、イーフロンティアとしては久々のShade用のキャラクターデータ集ですが、「Hanako」は、これまでのデータ集とどこが違うのでしょうか?

杉本:アンロックで編集可能、そのうえ商用利用可能、というところでしょうね。
「実用データ集」をのぞけば、今までのキャラクターデータ集のほとんどがロック形式で、自分の作品の中で使えないものがほとんどでした。。
キャラクターなど作品的要素が強いものは、イメージを壊されたくないので鑑賞はできても編集して保存できないようにする事が多いのです。

―――確かにこれまでは、こういうアーティスト作品のキャラクターを自由にいじっていい、っていうのはあまりなかったですよね。どういう経緯でこのような製品を作ることになったのでしょう?

01杉本:Shade 10 Basicのボックスに使わせて頂いたIKEDAさんのHanakoのイメージが、評判がすごく良くて、Hanakoのデータ集を出さないかとIKEDAさんに打診してみたんです。そうしたら、「俺の作品はゼッタイ、アンロックにしてください!」っていう条件を頂きました。

IKEDA:ポーズをつけても「保存」が出来ない、というのはストレスですし、こういったストレスを同じShadeユーザーとして皆さんには感じてほしくなかったんです。

杉本:ユーザーの皆さんのことを一番に考えると、当然この方向でやるべきと思いましたね。また、こういう方向で行くのなら商用にもお使いいただけるようにしよう、と考えました。

―――商用利用というと、データをお客さんが売ってもいいんですか?

杉本:いえ、いじったデータを売っていい、ということではなく、ホビー、お仕事を問わず、ご自分の作品の中に自由に使ってください、という意味です。

―――データを変更した上で使っても良いのですか?コピーライト表記などは?

杉本:詳しくは、製品に付属しているEULA(製品使用許諾書)や、ここをご覧ください。3Dデータやテクスチャの再配布はNGですけど、自由にデータを変更して作品内で使ってください。イーフロンティアやIKEDAさんの名前も出さなくていいです。
他の形状フォーマットで書き出して、Shade以外の3DCG作成ソフトに持って行っていじってもらっても構いません。

―――ほかの3DCG作成ソフトで使えるっていうのは、イーフロンティアとしてはどう考えですか?

杉本:もちろん、これはShadeユーザー向けの製品ですが、Shade以外のソフトをメインで使われている方にも、Shadeに触れる機会を増やして欲しいんです。
まずは、10にバージョンアップしたShadeを見て、新機能も体感して欲しい。そして、もしShadeに不満な点があればどんどんフィードバックして欲しいんです。

―――なるほど、杉本さんのShadeとHanako、ものづくりへの熱い想いがひしひしと伝わってきました。
IKEDAさんは、ご自身の作成された作品が商用利用されることに対してどうお考えですか?

IKEDA:より多くの人に作品を見てもらえるし、直に触っていただくことで画集のようなものより、表現したいところを身近に感じてなもらえるんではないかと思います。
Hanakoの場合は、顔が苦手の人は、自分のデータの顔だけ挿げ替えれば良いし、身体を一から作るのが面倒だという人は身体だけを持ってくればいい。
これまで苦手なところに1~2ヶ月もかけていたところが、少しの修正を入れるだけで、できちゃう。制作が楽になるはずです。それだけ自分のこだわりのある箇所に時間を割けることができるので、結果的に作品のレベルが上がってくるんではないかと思います。

―――なるほど、人物、キャラクターの制作には心強い味方ですよね。服もたくさん揃っていますし、締め切りが近いときに特に重宝しそうです。

IKEDA:特に人体のような複雑なものは、一つテンプレートがあるだけで違いますよ。どんな顔でも目、鼻、口があるし、基本は同じですから。車を作る人は車の、ロボットならロボットの、ある程度はベースとなる形状を用意して、それを基に作ると良いと思います。

―――これまでのデータ集との違いについてお話を伺いました。
では、続いて製品(データ)の中身について、お聞かせください。ズバリ見所は?

IKEDA:アニメーションにも使っていただけるように、指先など、細部にわたって動かし易く作っています。

―――Shade 10発売直前に本サイト(Shade online)のTOP画像を多数作っていただきましたが、これだけの数のポージングは大変だったんじゃないですか? また、同じくTOPにHanakoのプロモーションムービーがありましたが、歩くアニメーションなどの設定は手間がかかったんじゃないでしょうか?

IKEDA:ポージングは、楽でした。ポージングの作業は、数ある3DCG制作の工程の中でも最も楽しい作業じゃないでしょうか。
今回のShade 10で、より使い易くなった「IK」を使うことで非常に短時間で作成できました。
アニメーションについても、それほど手間ではなかったですね。1日かかっていません。
人物キャラクターを単純に手付けすると、ロボットのような不自然な動きになってしまいますが、実際は全身が連動して動いており想像するより複雑な動きをしています。
ですから、実際の動きを時間をかけて観察するなり、忠実に動きを再現できるモーションキャプチャを利用したいところですが、それではコストがかかります。
でも、「動画テンプレート」を使えば誰にでも簡単にできてしまうんですよ。
自分が歩いている姿をビデオに撮るのもいいし、既存の映像を取り込んでもいいんですが、実際の映像に重ねてキャラクターの手足を動かすことで、このムービーの例のようにあっという間にリアルな動きができてしまうんです。

―――なるほど。この方法は、是非ホビーユーザーなどにも使って欲しい方法ですね。
そのほかに、ここが大変だった、時間をかけたっていう所はありますか?

IKEDA:肘、膝などの関節ですね。それと、どんなポーズを取っても服が破れないように、身体にあわせてうまく動くように設定するのに時間がかかりました。ダンスのアニメーションをさせても大丈夫ですよ。

―――それはすごい。しかし、これだけ精巧な人体モデルですと、レンダリングにもすごく時間がかかるんじゃないですか?

IKEDA:そんなことはないですよ。今回、製品に収録されているポーズのサムネイル(元サイズは500 x 600px)の作成でも、Shade 10でレイトレーシングの画質:80(デフォルト:50)でパストレーシングを使ったんですけど、1枚あたり10分、長くとも15分程度でした。同じことをShade 8でやっていたら30分はかかります。
人体モデルは、ロボットなどのようにテクニックを駆使してレンダリング時間を削るのが難しいので、今回の制作でShade 10のレンダリング速度が以前のバージョンと比べて向上していることが実感できました。

―――ほかにShade 10で作成するにあたって良かった点はありますか?

IKEDA:一番はスイッチジョイントです。レンダリングを「する/しない」の切り替えが簡単だからレンダリングの負荷がこれまでより大幅に軽減できました。これまで手品でパッと消えるようなアニメーションの作成する場合、オブジェクトを小さくしていたんですが、実際には計算量はそのままでしたのでレンダリングの際に負荷が変わらなかったんです。
ちなみに「Hanako」では、服装の変更を、そのスイッチジョイントで切り替えられるので、着せ替えが簡単です。
それから先述のIKを利用してのポージングやアニメーション、ボックスマッピングでテクスチャを貼る作業、などなど制作の効率がすごく上がりました。
また、今回「Hanako」の制作では使用していませんが、ファーやトゥーンレンダリングの機能強化は作品作りにとても役立つと思います。

―――お二人に質問です。どういう方に、また、どういうふうにHanakoを使っていただきたいですか?

杉本:仕事として使えるのはユーザーの皆さんにとってもすごくメリットがあると思いますし、ご自分の作品制作にも是非利用していただきたいです。
また、何かの資料や案内などに人物のビジュアルが必要な方にも試していただきたいですね。
IKEDA:スーツを着せたHanakoをプレゼン資料のビジュアルに使うなど、自由に使って欲しいです。ものを持たせたり、座らせたり、シルエットだけでも随分印象が違うと思いますよ。

IKEDA入門者向けにも良い教材になると思います。難問にぶつかったときに他の方のテクニックを参考することで解決の糸口が見つかる、ということはよくあります。
また、高解像度のテクスチャもオススメです。

―――最後に、Shadeユーザー、または、これから3Dをはじめる方に一言お願いします。

hanako3

IKEDA:僕は特にこれからはじめる人にもオススメしたいですね。機能も充実してきて人体キャラクターも作りやすくなっていますし、細かい設定無しで美しいレンダリングができるので入門者にもとても使い易いです。
それに、工夫次第でいろいろなことができるんです。例えば、Shade 10のPVでなどでは、テクスチャを工夫し、ビルボードを使うことで景観作成ソフトを利用したのではないかと思われるくらいの綺麗な風景を再現しています。
Shadeにはまだまだ多くの可能性が秘められていると思います。
だから、これからはじめる人にも「簡単、きれい」から「無限の可能性」までを持つShadeで自分の世界を自由に表現して欲しいと思います。

あ、それから製品ページには掲載していないシークレットアイテムも 収録していますので魅力ある内容になっています。ぜひHanakoをみなさんのオリジナルHanakoとして成長させてください。

―――お二人とも、今日は有り難うございました。
お二人の3DCG作品の制作に対する情熱が伝わってきました。
「Shade データ集 Extra Sexy -Hanako-」を是非チェックしてみてください。

※IK … Inverse Kinematics(インバース・キネマティック)の略で、多関節物体にアニメーションをつける際に役立つ支援機能。 手首の関節を動かすとそれに連動して肘や肩の関節も動くように、階層の下位のオブジェクトから上位のオブジェクトまでを連鎖的に運動させる手法。
逆に、肩などを動かすと手首が連鎖して動くなど、上位のオブジェクトのから下位のオブジェクトが連動する場合は、FK(フォワード・キネマティクス)という。


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