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「名作マンガの間取り」著者 景山 明仁さんインタビュー

「あのマンガの主人公たちは、一体どんな家に住んでいるのだろう?」

そんな疑問をスッキリと解決してくれるユニークな本が「名作マンガの間取り」だ。 2008年7月に発売以来、またたく間に一万部以上を売り上げ、アマゾンのベストセラーランキングにも登場した。 誰もが知っている名作マンガの間取りにフィーチャーしたこの本の著者、影山明仁さんにお話をうかがった。


著者の影山さん

―はじめまして。「名作マンガの間取り」を読ませていただきまして、よくこんなことを考える人がいるなぁとビックリしました。 ドラえもんやサザエさんなど、国民的マンガ(ドラマや小説も含む)の間取りが50点も掲載されているすごく面白い本ですが、そもそもマンガの間取りを描こうと思い立ったきっかけは何ですか?
影山 : 今から20年ほど前になりますが、仙台の建設会社に勤務していたとき、「サザエさん」とほぼ同じ家族構成のお客様に営業をしていました。
ところがなかなか間取りが決まらず…これといった決定打がないまま時間ばかりが過ぎてゆきました。
お客様も少しイライラしたのでしょうね。その家のサザエさんの立場に該当する若奥さんが「ウチはサザエさんと同じ家族構成なのだから(サザエさんの家を)そのまま建てちゃえば」と言って打ち合わせの席を立たれたんです。
「これはまずいなぁ」と思って、次のプレゼンまでにサザエさんを二週分見て、本当に簡単ではありましたが間取りを作成して、打ち合わせの前にそれをお見せしたところ、和やかに打ち合わせが進んだといったことがありました。
それがきっかけです。ただその時にサザエさんの家の間取り図は私の中では完結していなかった。そこで、何ヶ月かかけて自分が納得できる間取り図を描いたんです。それが完成して次から次へと描くようになりました。

―どういった経緯で出版の運びとなったのでしょうか?
影山:描き溜めていた間取り図が20物件を越えた頃に自分のホームページで公開を始めました。1999年にはwebsiteで、2005年からはブログで。 2006年にとあるポータルサイトで私のブログが紹介され、一日に6万件のヒットがありました。
そうすると数社の出版社さんから「本にしませんか?」との問合せが来るようになったんです。ただその時は、「いついつまでにこの間取りと、あの間取りを描いて欲しい」などと、時間の制限と、全く私が知らないアニメなどのリクエストでした。それらの出版社さんは「ご希望に添えないと思いますので」と丁寧にお断りしました。 その後、ソフトバンククリエイティブさんからも同様の依頼がありましたが、そのことを告げると、「期限は問わないし、自分の意に沿った物件を描いてもらってかまいません」ということを言っていただいたので、今回、出版の運びになりました。 もっとも依頼があってから出版まで一年半。さすがに編集担当者さんも「これは本にできないかも・・・」と思ったそうです(笑)
―でも時間をかけただけあって、ものすごい勢いで売れていますね。この反響は予想はされていましたか?
影山:目次を見ていただくとわかるかと思いますが、昔のマンガやアニメが中心で、私の世代の方々が手に取ってくれるものと思っていましたので、世代を問わず、こんなに反響があるとは思いもよりませんでした。 私も良くマニアックなとか奇人とか言われるのですが、世の中には結構マニアックな人が多いってことかな?(笑)
―分譲住宅やマンションの折り込み広告に、ついつい読みふけってしまう経験は誰でもあると思います。
マンガファンのみならず、この本は、そういう読者の心もくすぐっているのではないでしょうか。
影山:私の友人にもそういう人が多いですね。例えば、そのチラシを見るだけでは飽き足らず、「自分だったらこうする!」なんて描いている人。仲間内では"マドラー"と呼んでいます(笑)。 でもこの本の間取りを見て、知らないマンガやアニメがあったら是非その原作を手にとって見てもらいたいですね。「あぁなるほど」とか「ここは違うんじゃないかなぁ」とか。 自分の好きなマンガやアニメの間取りを描いてみるとかして、同じ趣味を共有できる人が増えればと思っています。 また小学生と思われる少女から感想文が届いたこともありました。嬉しかったですね。 「ドラえもん」でしたがその本に主人公達を配置してシーンを検証してくれている。本を出してよかったなぁとしみじみ…。
―間取りを作成するときに苦労する部分はどこですか?
影山:マンガやアニメの中に出てくる建物たち、私的には三つに分類されます。 一つは、おそらくこの建物は実在するであろうと思われるほどの緻密さのあるもの。 次に、建物こそ実在はしていなくとも、しっかりとした美術設定があるもの。 この二つは、割とすんなり間取りが見えてくるのですが、どこまで読みきれるかにかかっています。要は答えがあるものと思えば、試験に挑むような気持で描いています。 あと一つはノープランタイプ。外観と、部屋割りがすりあわない。例えば、外観では大邸宅なのに間取りにすると小さな家であったり、窓があるはずなのにそこには床の間や押入れがあるなど。 この場合は私も楽しんで描いています。謎は謎のままにして・・・といった感でしょうか。
― この本の中で影山さんご本人が住むとしたら、どの家を選びますか?
影山:一人で住むならば…番外編ですが、大草原の家の小さな家。インガルス邸かな?小さな家なのだけれど土足という私の未知の体験。この間取りに洗面所・お風呂があれば最高ですね。 家族で住むならば…私は現在7人家族の二世帯住宅。私の立場的には、サザエさん家のマスオさんの立場にあるわけですが(笑)。やはり大きな物件で、自分の時間をすごせる書斎つきなんて考えると、サザエさん建て替え計画の第二案目のプラン。これってもしかしたら私の希望だったのかもしれない。
― 番外編に収められている、子どもたちが成長したために磯野家を建て替えようという計画ですね。これも家族のやりとりがリアルで面白かったです。ところで、「Shade Home Design」をお使い下さったようですが、どんな感想をもたれましたか?
影山:まず操作が簡単な割には、仕事上のプレゼンでも十分に耐えうる作図やデザインが出来るところが良いですね。また間取り図と3Dヴューが同時に一つの画面で見ることが出来るというのはうれしいですね。住宅メーカーの営業マンさん達が、いちいち建築士に作図依頼を起こさなくとも、ちょっと理屈を勉強すればいいツールになるんじゃないかな?
― ありがとうございます。最後に、今一番気になる間取りを教えてください
実は東京の下井草に一件あるんです。あるドラマで実際にロケが行われたところ。でもまだこれはナイショ。だってまだ人が住んでいるんだもの。 他には資料を集めているのが、「岸辺のアルバム」です。台風で家が流されてしまうといった内容のホームドラマです。子供の頃、母と買い物に行った日が最終回。放送開始時間まで家にたどり着けないと思った母が、スーパーの近くにある親戚の家に駆け込んで見てた。そんな微妙な記憶があって、候補にあげています。
なるほど。ぜひこの本の第2弾、第3弾も期待しています。本日はお忙しいなか、ありがとうございました。
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