幻のソフトからの脱却
1992年にはバージョンアップした「Shade II Ver.1.4.2」が発売される。このバージョンで大胆な価格改定を行い480,000円となった。雑誌での紹介や作品を見る機会はあったものの実際に動いている状態を見ることができる場が少なかったため、一部では「幻のソフト」とも弥されていたShadeであったが、価格が下がりようやくパソコンショップの店頭でも見かけるようになった。また、同時に評価版が10,000円で販売されていた。
1994年には「Shade III」が登場する。「Shade III」では新たに3DCGの市場拡大を目指し、モデリング機能に特化した「Shade III Modeler」が登場した。88,000円という価格設定で、ようやく3DCGに手が届くと感じたユーザーの方も多い。さらに同年Power PCに対応した「Shade III Ver.1.1.0」も登場。このShadeのPower PC対応については、実は世界一早かったのではないか?などの諸説があるが、真相は定かではない。なお、「Shade III Modeler」はこのバージョンより「Shade III Light」へと製品名が変更になり、サイズに制限はあったもののスキャンラインレンダリングが可能となった。
そして、1995年の「Shade III Ver.1.1.6」を経て、1996年にリリースされた「Shade III Ver.1.2」では再び大胆な価格設定を敢行し、248,000円となった。ちなみに「Shade III Light Ver.1.2」は68,000円という価格であったが、間もなく夏休みキャンペーンで19,800円で販売され、Shadeが身近なものとして認知されてくるようになる。この夏休みキャンペーンは数多くのパワーユーザを生み出した。
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