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スペシャル
はじめてのShade物語
(更新日:09.12.15)
S.S.さんの巻
Shadeの魅力
Shadeにはじめて触れたのは、インテリアデザインの専門学校で、二十歳のころです。プレゼン用のイメージを作るために、学校にあったShadeを使うことになりました。
Shadeの魅力は、ビジュアル化することの楽しさにつきます。手描きでは到底できないものがそこに現れます。絵の勉強とか、才能とかを抜きにして、表現が可能になることです。いつも伝えたいのは、そこにただよう雰囲気や空気感なのです。手で描くとどうしても物の形にしかなりません。それがShadeだと、想い通りのイメージを作りだすことができました。
よいマシンも大切
モデリングはそんなに難しいことはしないのです。長方形を掃引して立体を作る、ほんとそんな程度です。一方、マテリアルやレンダリングの設定は、パレットやパラメータが多くて、それらがそれぞれがどのように絵に影響するかを試していくのが大変でした。ですので、これからShadeを楽しもうとする皆様へのアドバイスとして、直接使い方とは関係ないのですが、最初からスペックの高いマシンを使うことをオススメします。(シェーディングやレンダリングの)結果が早く分かれば分かるほど学びやすいからです。
そうして、楽しい作品を作って見せ合って盛り上がってください。
Y.H.さんの巻
ロッカーに眠っていた
Shadeに出会ったのは、大学を卒業して2番目の職場に移った、まだ二十世紀のころです。そのテレビ制作会社のロッカーにShadeのパッケージを発見。
「これどうしたんですか」「ああ、ウチでも3DCGができたらかっこいいかと思ってね」
思われただけで誰にも使われなかったShadeを譲り受けて勉強することにしました。
最初の印象は、使って楽しいってことです。例えば、PhotoShopやIllustratorは強力なツールですが、道具ですから目的とする制作物が出来上がったらそれでおしまいです。Shadeの場合は、とにかく使っている間がずっと楽しいのです。線をつなげると立体になっていく様や、設定した環境にそってイメージが作られていく様は、パズルや知恵の輪をやっているみたいにわくわくしました。
それと、Shadeは日本の会社が開発して販売しているので、日本語で電話をすれば日本人が日本語で答えてくれました。また、日本語でのノウハウがネットや書籍でたくさん存在していて、勉強する環境が整っていました。
万全博士
その会社では、オープニング画面やニュース用の背景のCGをShadeで作りました。少し慣れてから、宣伝用の3Dキャラクタを作らせてもらいました(右図)。今から思うとずいぶんヘタッピですが、当時では制作の現場で3Dキャラを作れることが珍しかったので喜んでもらえたのを覚えています。
Shadeでは、なにせ最初から用意されている形は球だけです。好きな形が作れるようになるまでに少し時間がかかり、さまになるようなものを作るにはまたそこで壁があるかもしれません。付属のチュートリアルはよくできていて、間違いなく課題の作品ができて機能も覚えられます。どんどん作ってどんどん発表するのが上達のこつだと思います。今では、ArtistSideがありますものね。
T.S.さんの巻
簡単、簡単!!
僕は今、某社で製品パッケージや販促物などのグラフィックデザインを担当しています。その会社に、ってのはイーフロンティアなんですが、半年前に入社して、Shadeにはじめて触ったのはそれからです。それまでは一度も3Dソフトを使ったことはありませんでした。
Shadeは、店頭POP用の立体文字や新製品のボックスショットを作るのに早速使いました。
立体文字の作成(※)はとても簡単で、文字をタイプして好みの厚みを入力すれば完成です。ボックスショットというのはパッケージイメージを3Dで作ってしまうもので、これも基本的には四角い箱を作るだけの作業です。そうしてできた箱をたくさん並べると店舗の陳列イメージができます(右図)。絵が綺麗なのですごそうに見えますが、モデリングはとても簡単なのです。
最初、Shadeの画面はボタンがたくさんあって何がなんだか分かりませんでした。きっと今でも分かってないんです。それよりも3Dの基本概念っていうんですか、正面と真上と真横から見たところが表示されていてそれぞれが連動している、というのをつかんでからは操作が楽になりました。
ボックスショットの作り方
キーボードで好きなテキストを入力するだけで簡単に立体文字が作成できる。
ボックスショットの作り方を紹介します。僕は、Illustratorで製品パッケージの印刷入稿用の版下を作っています。だからそれをShadeで作った箱に貼りつけるだけなんです。
- パッケージに見立てる四角い箱をあらかじめ作っておきます。これも実際のサイズを数値で入れるだけなので正確な箱が簡単に作れます。
- その箱に入稿データのイメージを貼り付けます。一つの箱は6面ありますが、見える3面分(または2面分)のみ貼り付けます。
- レンダリングボタンを押します。レンダリングのライトやカメラの設定は1回決めて保存しておくと、毎回設定する必要はありません。
- 出来上がったイメージを保存するときに、背景を切り取るとパッケージ本体だけの画像が完成します。
それから、黙っていようと思ったのですが、僕の隣はShadeの神様と呼ばれるS氏の席です。いやいや、簡単なはずです。
(勉強したですよー!)
※立体文字の作成…Shadeに付属しているTextEffectorという機能を使います。角の丸めも自動で行なってくれるすぐれものです。
S.T.さんの巻
りんごと丸テーブル
「私」は円盤の中に乗っているらしい。
Shadeをはじめて触ったのは今から2年ほど前です。
勤めていた会社がイーフロンティアと一緒になることになり、記念に買いました。「Shade 8.5 Basic」だったと思います。さっそく初心者向けチュートリアルの「りんご」と「丸テーブル」を作ってみました。しかし…
絵は好きで描いていたのですが、何しろ三次元といって軸が1本増えたことでおろおろしてしまい、裏側を考えないといけないとか、カメラを動かすとか、不思議な世界です。表面材質とかさっぱりわからなくて、やっぱり自分にはむずかしかったなと、それからは一度も触ることなく放っておくことになったのです。
復活、そしてマイケルジャクソン
いつしかShadeは、9になり10になり…少し気がつきました。好きなものを作れば続けられるんじゃないか。
再チャレンジの記念すべき作品は「アダムスキー型UFO」。 あ、いい感じです。その次は、「スネアドラム」と「シンバル」を作りました。
今の目標は、Shade 11のスケッチモデラを使って、マイケルジャクソンを作ってみることです。その前に回転体以外のものを何か作ってみたいです。
※回転体…輪郭描いてそれを回転させて作る形。Shadeの最も基本的なモデリング方法の一つです。S.T.さんはりんごと丸テーブルのチュートリアルで回転体を覚えました。
H.S.さんの巻
なんて自由なんだ!
最初に触ったのは、大学の建築学科にいたころです。
建築専用のCADソフトを使っていたのですが、室内の完成予想図を見せるときなど、どうしても家具や人などの小物が必要になります。それらを作るために学校にあったShadeを使うことにしました。
使っていたCADソフトは、建築物の形を正確に立ち上げるというのはもちろん素早くできたのですが、ルールや手順が決まっていて、その通りに入力して完成させるというものです。それ以外の選択肢や寄り道は存在しませんでした。細かな質感を与えることもできませんし、人はおろか椅子や花瓶ですら作れなかったのです。
それが、Shadeのモデリング機能を使うと好きな形の花瓶がほとんど一瞬で作成できました。感激しました。感覚にそって物が作れるということは何だってできるということ、使い方が無限にあるってことです。なんて自由なんだ!
サカグチマン誕生
そうこうしているうちに作ったものを動かしてみたい衝動にかられて、アニメーションにのめり込んで行くことになります。当時、iShadeという1万円を切るShadeが登場したのでそれを買ってと思いましたが、iShadeにはアニメーション機能(※1)がついていませんでした。
それで、アニメ作成に詳しい市販のShade解説書を買ってきて大学の研究室にこもりました。キャラクタの作成とそのモーション付けに明け暮れたのです。
「歩く」という動作一つをとっても、工夫すれば工夫するほど人間に近くなっていきます。自分の作ったキャラが本物みたいに動きだすのが楽しかったのです。
実は、このとき初めてShadeのレンダリング(※2)に出会います。プレゼン用の小物制作にShadeを使っていたときには、データをCADソフトに読み込ませて使うのでShadeではイメージ作りをしていませんでした。うぁっ、こんなに綺麗なんだ! Shadeが生み出す絵は、まったく次元が違いました。
やがて、夢はアニメーション監督になることになり、自分を売り込むための短編ムービー「サカグチマン」を完成させたのです。
※1 アニメーション機能…映画の監督になったと同じように、三次元空間の中でカメラ撮影を行えます。Shade 11では、一番ベーシックなグレード(Shade 11 Basic 税込10,000円)でも、上位グレードに匹敵するアニメーション機能を備えています。
※2 レンダリング…入力した三次元形状と各種設定データをもとに絵を作り出すこと。
T.N.さんの巻
その日の出来事
僕がはじめてShadeに触ったのは今から10年前、工学部の学生だった頃です。友達が使っているのを見て買ってきました。
絵が大好きで毎日漫画ばかり描いていたので、ロボットやキャラクタを3Dで作ったら楽しいだろうと思ったのです。
Shadeはマニュアルが充実していました。その中でチュートリアルの本を一通りやってみることにしました。はやる心をおさえて基本からです。まず初心者向けの壷、あっという間です。それから、はやる心をおさえられずいきなり最後のロボットに行きました。
形をちゃちゃっと作ってジョイントを入れると、手とか脚とか動かせるんです。ひぇー!簡単にできた!面白い! ボディの質感に反射を設定するとメタリックな感じが!手描きでは到底表現できません。感動!! デカールを貼り付けてはみだして、あちゃ、失敗するのがまた楽しい! できたロボットは角度を変えていろんなところから見た絵を作ることができます。ちょー便利っ!!!
これが、Shadeを買ってきたその夜から翌朝までの出来事です。
人を作ろう!
それからのことですか?
もういきなり人間です。折りしもShadeを使った3D美少女ブーム。巷には教材が豊富にありました。これもShadeのいいところ。人を作ろう!
しかし、上達するために踏襲すべき中間過程を全部すっとばした私は、顔と数日間格闘しただけで、体まで進むことを断念しました。
このときの作りかけの顔と、最初のチュートリアルで作った壷を応用して作ったはちみつ瓶は、私の2Dの絵の背景という活用の場を得ました。これが僕とShadeの間に起こった出来事のすべてです。
いや、本当はまだあります。今僕は、このShadeのWEBサイトの制作を担当しています。ひそかに勉強だってしています。Shade 11が出たあかつきには、はちみつ瓶をしのぐ作品をこのページにアップして皆さんをアッと言わせましょう。
A.M.さんの巻
はじめて制作した外観・内観パース
なんかあれですね。ただ当時は凄く感動しました。無から形あるものを生んだんですよ。モテモテに一歩近づいた気がしました。
その後の外観・内観パース
動機は不純でも人間は少し進歩するみたいです。楽しみながら創作活動を続けていれば必ず上達します。でもモテはしません。10年かけて立証しました。
きっかけは
Shadeを始めようと思ったきっかけは、3Dやってるってカッコいいかも!あわよくばモテモテ?
そう、ギター弾き始めたときと同じです。
脱サラしてデザイン事務所を立ち上げた際、どさくさに紛れてShadeIIIを購入しました。メインツールのIllustratorとPhotoShopを足したよりも高かったのは内緒です。
動機が不純なだけに、これといって作りたい作品はありません。とりあえず「球」が一番簡単にできたので、それがレンダリングされるのをぼ~っと見ながら壮大な作品構想を練っていました。
繋がり
インターネットが普及途上の当時でもShadeの公式掲示板がありました。雑談していると何も作らなくても忙しいものです。そこで誰かの発言「内田有紀さんをShadeで作ったけど発表する場がなくて……」
この一言が「Shadeなギャルコン」(※)の始まりでした。当時画像掲示板など見かけませんでしたから、それはもの凄い数のエントリー数でした。全て自分の手作業での更新です。モテ過ぎで困っちゃう予感は的中しました、別の意味で。
大変でしたが、Shadeをきっかけに沢山の人と出会えた楽しいひととき、生涯忘れることはないでしょう。そういう「繋がり・交流」も、ある意味Shadeライフですよね。今は「artist side」という本家投稿サイトがあります。
※「Shadeなギャルコン」……A.M.氏の個人サイトに全国からShadeのギャル作品が集まって盛り上がってしまった現象。10年以上昔のお話です。
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