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SPEEDフォーマット開発秘話

第一回
いよいよ動き出した「SPEED」プロジェクト

いよいよ動き出した「SPEED」プロジェクト。このフォーマット策定の背景には、Shadeで実現するために解決しなければならないいくつかの課題がありました。
そんな開発秘話をこれから数回にわたり紹介していきます。

今回の建築CAD部品向けの新フォーマットには、当初から下記のような要件が定義されていました。

  1. モデル、マテリアル、テクスチャを利用できること
  2. 各CADシステムで利用されている他のフォーマットとの互換が可能であること
  3. アニメーション情報を保持できること
  4. 住宅CAD内でコントロールできること
  5. 一般に普及しているソフトでデータ制作ができること
  6. パラメトリック変形できること
  7. 品番管理できること
サイズ変更の例(数値パラメータ)
サイズ変更の例(数値パラメータ)
付帯部品切り替えの例(切り替えパラメータ)
付帯部品切り替えの例(切り替えパラメータ)

これまでにもいくつかのフォーマットが候補として検討されてきましたが、技術的なハードルが高く、条件を満たすものが見つかっていませんでした。
その中でも特に難しい要件の一つが「パラメトリック変形が可能」というものです。そこで、第1回目はこのパラメトリック変形をテーマとしたいと思います。

そもそもパラメトリック変形って何?っという方も多いと思います。簡単に説明すると、パラメータ(数値などの値)をユーザーが指定するとそれに応じて形状が変形する機能です。住宅に使われる建築部材や設備機器は、サイズや組み合わせが非常に多くあり、これらを一つずつ部品として製作しようとすると膨大な量が必要となってしまい現実的ではありません。

そこで、形状に対してパラメータを与えることでサイズを変更したり、取り付けるパーツやカラーバリエーションの切り換えをしたりと、一つの形状が複数の部品として利用できるようにする、それがパラメトリック変形です。

パラメトリック変形にもいろいろな考え方がありますが、あるフォーマットでは、形状データをプログラムで記述することで実現しています。この方式の特徴は、プログラムを記述すればどんな複雑な変形も行うことができますが、形状を作るには頭の中で立体をイメージしながらプログラムを記述するという方法をとる必要があり、記述する必要があり、Shadeのような3DCGソフトを用いた直感的なモデリングとは大きく異なります。

それでは、この難題をどのようにShadeで解決するのか?その答えは、既にShadeの機能として存在していました。ヒントは、ジョイントとスキンです。具体的にどのように実現したのかは、次回、紹介します。


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