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上記のPoserの作業では他に「ペガサス」の元になる馬と、メドゥサ役になってもらうケイトを同様に制作し書き出します。
ここまでは、操作に慣れていれば10分程度の作業です。さてここからは、チマチマと小物を作りますが、この部分は「こんな感じがいいかな」とか「ちょっと変えようかな」とか、個人の趣味にもよりますし、ただ作るだけの、まさに作業の部分なので割愛します。
今回作ろうとしているシーンでは、「隠れ兜」「金の新月刀」「キビシス」「衣服」「飛行靴」などは、実際のところ誰も見た事が無いはずですし、何でもOKと言えばOKです。ただペルセウスにまつわる有名なシーンとして、メドゥサ退治の帰り道、ポセイドンへの生け贄にされそうになる王女アンドロメダを救出するという物語があり、これは、過去の偉大な芸術家も絵にしていますので、それらを参考にしました。
そして、全てをShade 9に統合して、パストレーシングでレンダリングしますが、その前にライティングが必要です。
今回ライティングとしては、まずHDRI画像を使った背景、そして大きめのスポットライトをメインのペルセウスに、小さめのスポットライトをメドゥサとペガサスに当てます。
Shade 9では、大域照明がイラディアンスキャッシュに対応し非常に高速になりました。またこのモダンなレンダリング手法では、これまでのShadeのパストレーシングで発生していたノイズが発生する事は無くなりました。
高速化の恩恵は、好きなだけレンダリングにトライする気持ちにさせてくれますので、照明についても「明るすぎたなー。」とか「もう少し上を向けたいな」などは、どんどん試すことができます。 (右図はレンダリング中の画像です。)
今回制作した画像では最終レンダリングのキャッシュトレランス値は2.0です。数値が少ない程、高画質になります。これは、ShadeOnlineをご覧になると差が解りますが、参考までに今回のシーン(1350X1800pixel)のレンダリングはPowerMacG5 2.7GhzDualで29分38秒でした。
このシーン、試してはいないのですが、Shade8.5のパストレーシングではかなりの時間を費やすのではないでしょうか。 ただ、仕事柄あまり大声でレンダリングが速くなったと言うと編集者から、「もうできましたか。」という催促が増えそうですから、コッソリ宣伝してほしいという気持ちもあります。 しかし、今回は現在の仕事の最中にバージョンアップがあってラッキーでした。少し気持ちに余裕ができたような気がします。 もし今後も機会があれば今回のような「お手軽・便利な」絵作りをご紹介したいと思います。
次回は 第11回:Shade 9開発秘話:今だから話せるあんなこと・こんなこと 掲載は、1月12日(金)の予定です。