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第13回:~CGの世界における日本とアジアの地位とは~

【2009年4月9日】
第13回:ASIAGRAPH日本実行委員
文京学院大学 経営学部 准教授 喜多見康先生

~CGの世界における日本とアジアの地位とは~

アジアのCG界を牽引する喜多見先生の話をお聞きするために、東京国際アニメフェア2009の文京学院大学ブースとASIAGRAPHブースにお邪魔しました。

(聞き手:滝澤真実 イーフロ文芸部)

想像力はツールによって刺激される

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滝澤真実(以下、滝澤): 文京学院大学のブースで、学生さんたちがプレゼンしている様子を拝見しました。みなさん、生き生きとしていましたね。

喜多見康(以下、喜多見): アニメフェアのような場所で発表をするわけですから、学生だからといって半端なものでは許されません。社会に出ても通用するような企画であり、プレゼンであるべきだと私は思っています。そのあたりの「リアルなビジネス」の空気が、学生たちにはとても刺激になっているようですね。みんな、緊張しながらも楽しんでやっているみたいです。もちろん、実際に商品化されたものだってあるんですよ。

滝澤: 正直、CGでアニメを作って作品発表しているだけだと思ってアニメフェアの会場に来たのですが、ビジネスプランまでしっかり考えていて、本当に驚きました。

喜多見: 私が教えているのは経営学部の学生たちなので、CG製作そのものはほんの一部なんです。東京国際アニメフェア出展プロジェクトは文京学院大学の島田教授と福島講師が中心に行っていて、製作について理解した上でいかにマネジメントしていくか、ということが主題です。学生たちには、企画から、商品化、契約、経営まで学んでもらっています。
たとえば、学生たちが作ったCGのキャラクターを元に、ターゲットやキャラクターの展開例を考えて、商品化計画を立てる、というような感じですね。

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学生たちのプレゼンの様子
(文京学院大学ブース)

滝澤: なるほど。製作の部分では、どのようなツールをお使いですか?

喜多見: マネジメントの授業なので、ツールの習熟にはあまり時間がかけられないんですよ。なので、子供向けの簡単なツールを使うことがほとんどです。ツールが重要なのではなく、ツールを使ってなにをするかが重要なんですね。
実は、作るものが決まっている人にツールを与えることほどつまらないものはないと私は思っています。そういう人は、どんなツールを使っても、最終的には作りたいものを作ってしまうでしょうから。
逆に、まずツールに触れてから、そのツールで作れるものを想像する、というほうが良いように思うんです。子供にクレヨンと紙を与えるようなものですね。ツールに触発されて、どんどん想像力が広がっていくでしょう?

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文京学院大学ブース
福島講師(右)

滝澤: たしかにそうですね。実際に、CGツールに触発された作品の例などがありましたら、教えてください。

喜多見: 以前、私の授業でShadeに触った女の子が、装身具のモデリングを始めたんです。男の子だったら、絶対にそんなものは作らないですよね(笑) でも、彼女の中では「これで好きなアクセサリのデザインができる!」って思ったらしいんです。
先入観のないフラットな状態こそ、想像力がもっとも発揮しやすい状態なのだと、改めて感じました。

Shadeにはもっと『日本化』してほしい

「Poserフィギュア にあ☆みぃ」の通常フィギュア
「Poserフィギュア にあ☆みぃ」の通常フィギュア。陰影が強調されて実体のフィギュアのような3D的リアルさがある。
※レンダリングはPoser(ライト「カントリー」を使用)
Poserフィギュア にあ☆みぃ」のイラスト調フィギュア
「Poserフィギュア にあ☆みぃ」のイラスト調フィギュア。平面的で3D的リアルさはないが、日本人にとっては馴染みが深い。
※レンダリングはPoser(ライト「カントリー」を使用)

滝澤: 喜多見先生はASIAGRAPHの実行委員でもいらっしゃいますが、世界のCG界の中で日本やアジアが占める立場はどのようなものなのでしょうか?

喜多見: 欧米で作られた商業アニメの絵柄を見て、違和感を感じたことはないですか? その違和感の原因は、欧米とアジアの根本的な違いにあると私は思っています。
欧米では光と影で形を表現することが多いのに対して、日本ではアウトラインや印象で形を表現することが多いですよね。てきとうに書かれた一本の線を何かに見立てて、そこに意味を見出すような文化が日本にはあります。
程度の差はあっても、アジアにはそれと同じようなセンスが存在していると思うんです。

滝澤: たしかに私も、ディズニーアニメなどを見たときに、絵柄に漠然とした違和感を感じたことがあります。理由はそこだったんですね!

喜多見: アジア独自のCG表現を確立することがASIAGRAPHの活動目的のひとつですから、私はShadeとイーフロンティアに特に期待しているんですよ。

滝澤: ありがとうございます。そうおっしゃっていただけると、開発チームもモチベーションが上がると思います。

喜多見: イーフロンティアさんには日本のメーカーとして、どんどん日本的なものに挑戦してほしいですね。真面目なものでも、変なものでも、CGの世界をツールの面から支援していただきたいです。私たちもASIAGRAPHの活動を通じて、クリエイターの立場から盛り上げていきますよ! 一緒に頑張りましょう。

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滝澤: 日本のCG界を盛り上げていけるといいですね。クリエイターといえば、イーフロンティアはartist sideというサイトを運営して、CGの作り手の皆さんの応援もはじめています。artist sideはご存知ですか?

喜多見: もちろん知ってますよ! クオリティの高い作品がたくさん公開されてますよね。優秀なクリエイターさんに、ぜひASIAGRAPH開催を告知してくださいよ。
ASIAGRAPH CGアートギャラリーでは、年に一度のASIAGRAPHの開催に合わせて、公募展示部門の作品募集を行っています。昨年は日本を含むアジア12ヶ国から500点にも及ぶ作品が集まり、大変な激戦の末に優秀な入選作品が展示されました。また同時に開催された招待展示部門には、アジア全域から各国を代表するクリエイターやアーティストが集まりました。会場には彼らの代表作品が巨大な原寸サイズで高画質プリントで展示・上映され、観客は食い入る様に見入り、あちこちで感嘆の声があがっていました。
アジア各国の招待作家は、国籍に関係なく日本や欧米からの仕事を手がけ、世界的な活躍をしている人ばかりです。彼らと一緒に作品発表することで、日本の若いクリエーターにも世界のレベルとプレッシャーを肌で感じて、さらに向上して行って欲しいです。我々ASIAGRAPHは、その場を提供するのが役割だと考えています。
2009年の公募部門の募集要項は5月下旬からASIAGRAPHサイトに掲載されます。お楽しみに。

滝澤: とても楽しみです! artist sideの作家さんたちからも、世界へはばたく才能が飛び出してくれるといいですね。
今日はお時間をいただき、ありがとうございました。

喜多見: ありがとうございました。

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アーティストプロフィール

喜多見 康

東京芸術大学大学院修了、学生時代にCG制作を経験。87年CGイラストレーターとしてデビュー。広告、出版メディアを主な舞台にキャラクターデザイン、イラストレーション作品を多数発表。
1999年 「喜多見康こどもCG教室」を横浜で開講、以降各地で開催。
2003年日本を代表するCGアーティストの活動団体アジアグラフィック設立。以降、アジア独自のCG文化確立を目指し、CGアート展覧会「アジアグラフィック」を各地で開催。
現在 文京学院大学 経営学部 准教授。
http://www.asiagraph.jp/

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