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第15回:第15回:3DCGクリエイター hinemaru Shadeアンロックデータ集 -Tully (タリー)-の生みの親を直撃!

第15回:3DCGクリエイター hinemaru
Shadeアンロックデータ集 -Tully (タリー)-の
生みの親を直撃!

【2009年9月25日】


今回は、先日発売となった『Shadeアンロックデータ集 -Tully (タリー)-』の生みの親であるhinemaru氏にお話を伺いました。
hinemaru氏のユーザー訪問記登場はこれで2回目。 今回は、どんなお話になるのでしょうか。

(聞き手:西田 イーフロ文芸部)

前回のインタビューから1年半

Shade Tully 画像01

――こんにちは。お久しぶりです。
前回のインタビューをやらせていただいてからもう半年以上になりますね。本題のTullyの話に入る前に、少しその間のことについてお話を聞かせてください。

Shadeを9から10.5に完全移行しました。透視図だけでモデリングのほとんどができるので、効率がとても上がりました。

――それは、うれしいですね。制作スタイルや技法については変化がありましたか?

作品制作の根本的な姿勢は変わっていないですが、最近は版権モノをよく手がけます。ニコニコ動画※1やpixiv※2などにもはまって、作品を鑑賞するということがすっかり日常の一部になりました。他の作家さん達とも交流する機会が増えましたね。
これらはShadeを始めなかったらなかったことです。

また、相変わらず静止画メインではありますが、動画制作のときのことを考えてキャラクターのレンダリングはできる限りレタッチをしなくても済むよう心がけるようになりました。
これからはモーション関係をもっと勉強していきたいですね。

-Tully (タリー)-について

パッケージ

――なるほど。 さて、ついに先月発売となった『Shadeアンロックデータ集 -Tully (タリー)-』ですが、一仕事終えての感想をお願いします。

まだまだデータに関しては正直至らない点は多々あるのですが、一つ区切りができた感じですね。

――本当にお疲れ様でした。それでは、Tullyについて話をお聞かせください。もともとデータをご自身のホームページで公開されていたそうですね。

ブログで制作日記をやっていて、そこでTullyのデータも公開していたんです。
しかし、データの作りや造形に不満なところが色々出てきたので、イーフロンティアさんからアンロックデータ集のお話をいただいた際に、この機会に現状でやれるところまで直してより良いものにしようと思いました。

――具体的にはどこを修正されたのでしょうか? 

スキン設定の見直しが一番大きかったですね。ポーズを取らせた際の形状破綻なども修正したので、以前のものよりかなり改善されたと思います。
また、製品化にあたっての作業では、衣服の作成に苦労しました。

――ところで、Tullyというキャラクターについて、名前の由来や、性格の設定などあるんでしょうか。

Shade Tully 画像02
Shade Tully 画像03

Tullyというのは、実は娘の人形の名前なんです。本当は姓に使われることが多いみたいですけどね。
性格は天然系、時代は近未来、南の島でおじいさんと海の仕事をしているといった簡単な設定をしています。泳ぎだけは得意なのでハイスクールで飛込み部に所属しているとか、実は彼女しか入れない秘密の森があるとか、設定を膨らませて作品にしているといった感じですね。

――パッケージ版に付属する「miniタリー」は、どんなきっかけで作られたのですか?

いつかアニメのキャラクター「ハイジ」を作ってみたいと思っているんです。でも、いきなり5歳児を作るのは難しいと思ったので、試しにTullyを縮めてみました。そんな時にパッケージ版限定のデータのお話があったので、収録
させていただいたのです。」

――キャラクターとしてのTullyについて、どういった点を意識してデータを作成されたのでしょう?

Shade Tully 画像04

顔については、ホンワカとして親しみやすい感じにしたいというのが当初からありました。
ただ、顔は東洋人ぽいけれど、頭の大きさやプロポーションが西洋人並みなど、かなり無茶しています(笑)」)。

――テクニカルな面で工夫された点はありますか?

なるべく柔らかい印象にしたかったので、瞳とまぶたの境界に透明度を変化させた影のような形状を配置してぼかしたり、涙丘と眼球との接点には、透明度を適用して馴染ませたり、ということをしています。
脇や肘、膝などは、解剖学的には正しくないですが、ひとつのジョイントでもシルエットや皺の位置がそれらしく見えるように頂点の位置やスキンの調整をしています。この発想はあるメーカーさんのアクションフィギュアからヒントをいただいたものなんですけどね。

Shade Tully 画像05

――なるほど。
hinemaruさんは、一枚のイラストとしても完成度の高い作品を制作されますが、今回のパッケージのメインビジュアルの絵作りではどんな点を工夫されたましたか?

顔と体の特徴が一目で分かるようなポーズと構図をまず最初に決めました。
このライティングは、人物の顔が正面を向いている場合によく使うパターンで、斜め正面下寄りに面光源2つを配置し、大域照明をパストレーシングに設定してパストレーシングでレンダリングしています。

人体モデル作成のための教材として

Shade Tully 画像06
Shade Tully 画像07

――アンロックである意味も踏まえて、Tullyはどういったユーザーに使ってほしいですか? また、どういう使い方がオススメでしょう?

これから人体作成を始めるという方の参考データとして、少しでもお役に立てられれば良いなと思います。
プロポーションの比率がかなり極端ですが、ポリゴンの操作に慣れてくれば、意外と形状の編集は簡単なので、ユーザーの方の好みに合わせてどんどんと改造していただけたらと思います。

人体の作成にあたって、かつてFeiFei※3なども参考にしたのですが、保存ができなかったのでかなり辛かったです。
一からデータを作る場合でもアンロックであれば、データを読み込んでその上からなぞるようにモデリングできますし、教材という側面でとても便利だと思います。

――今後の活動について教えてください。

キャラクターをもっと増やしたいし、動画なども楽しんで制作で きたらいいな~と思っています。

――最後に、Shade・3DCGをこれからはじめる方にメッセージをお願いします。

人物に限ったことではないですが、納得のあるものを作るのは何にせよ大変です。
でも、その分、完成したときの喜びもひとしおなので、ぜひとも挑戦していただきたく思います。

――本日はありがとうございました。

関連リンク

アーティストプロフィール

hinemaru
Shadeを使ってキャラクターを中心にした作品制作を行っているクリエイター。
東京都出身。 本業は、グラフィックデザイナー。たまにイラストなども手がける。
可愛らしさと美しさを併せ持つ、ほど良くデフォルメされた美少女キャラクターを描く。

Webサイト:http://web.mac.com/hinemaru/


※1 ニコニコ動画・・・ニワンゴが提供している動画共有サイト。ユーザーが投稿した動画上にコメントを投稿、表示できるようになっている独特のコメントシステムを備えている。投稿された動画の中には、非常に人気を集めるもののあり、独自の文化を築きつつある。

※2 Pixiv・・・ピクシブ株式会社が提供するSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)。 イラストに重点を置いて交流することを目的としたSNS。

※3 FeiFei・・・こちらをご覧ください。

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