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Shadeユーザー訪問記_IKEDA

【2009年2月4日】 第9回:IKEDA氏インタビュー(前編)
~Shadeなら長編ムービーが一人で
   そしてユーザーのコラボで~

後編

[聞き手:ANDO(安藤健一/株式会社イーフロンティア 代表取締役)] 

アーティストプロフィール
IKEDA
東京都出身。 Shade 8.5からBasicグレードのボックスアートを手がけているCGクリエイター。先月リリースされたShade 10.5 Basicのメインビジュアルも担当している。
現在は、タイと日本を行き来し、数人のスタッフとともにCG制作づけの忙しい毎日を送っている。

ジプシーIKEDAのShade制作日記 /gallery/seisaku/index.html

基本的には一人で

Shade 10.5 プロモーションムービー
Shade 10.5 プロモーションムービー
Shade 10.5 プロモーションムービーより(1)
ムービー再生

ANDO)昨年も素敵なムービーを創って頂きましたが今回も大変な力作でした。ありがとうございます。今回Shade 10.5のプロモーションビデオでは、前回も登場したキャラクターがさらに躍動していましたね。大きく世界が広がっていましたね。キャラクターに魂が宿っていましたね。

IKEDA)かなりのめり込んで、持てる限りのパワーを注入して創らせて頂いたつもりですよ。Shadeのツールとしての魅力が十分に生かせましたかね?
1時間の動画を作るためのテストムービーですが、大きな目標のためのテストなので、けっこう気合いを入れて頑張りました。

ANDO)えっ! ではあの世界の長編ムービーが予定されているんですか!! 何人で創られるのですか?

IKEDA)基本的には一人です。

ANDO)マジですかぁ~~~~~。一人で作るというのがどれほど大変か、私はわかっているつもりです。このテストムービーだけでも、かなり大変でしたよね?

IKEDA)Shadeというツールは、一人で全部を完結させられるところが最大の魅力ですよね。使っていくうちに手に馴染んでいくので、直感的な操作でイメージに接近できるようになるんです。創りたいシーンの必勝パターンなんかもたぶん十人十色で、私も我流の部分が多いだけで秘技とか言えるレベルのものは少ないんですが、でも私の制作ノウハウの中で「あ、これ便利だな」と思ったことはどんどんShadeユーザーのみなさんに公開していきたいと思っています。一人で最初から最後まで完結できるからこそ生まれる技もあるんですよ。

ANDO)前回のプロモーションビデオのときに、多くの方からShadeで全部作ったのか訊かれたんですが…。

IKEDA フォト1
Shadeはそうできるだけのポテンシャルがありますよ。

IKEDA)前回も今回も全てShadeだけで作っているんです。

“一人で完結”と言いましたけど、それはShadeだけで完結できるっていうことが大きな理由なわけですね。もちろんコツは必要になってきますが、たくさんのソフトのノウハウをためて使い分けていくより、Shadeを手の延長として使えるようにするほうが思い通りのものを創りやすい。また、Shadeはそうできるだけのポテンシャルがありますよ。

ANDO)天才はそういうことよく言うんですよね(笑)

IKEDA)天才なんてやめてくださいよ~。みなさんも創れるはずですよ。
ただ失敗する前にあきらめちゃダメなんですよね。何度も失敗しているうちに、ああ、こうすれば自分の思ったとおりに表現できるっていうことが分かってくるんです。3日も4日もかかってやっていた作業が、機能をうまく組み合わせてやったらものの1時間で終わる、なんてあとで分かったことも多くありました。
要するに失敗の数が大量にあって、そうしているうちに最近は頭で描いたイメージが割と早く画面に出せるようになってきたわけです。というわけで、私があえて自慢できることは失敗の量ですよ。それにここ2年ぐらいのShadeの進化はめざましく、本当に実務効率が飛躍的に上がっています。まだまだやりたいことがいっぱいあります。

ANDO)IKEDAさんは控えめですよね(笑)

キャラクターには性格を

Shade 10.5 プロモーションムービー
Shade 10.5 プロモーションムービーより(2)
ムービー再生

ANDO)少しムービーのストーリーに関してお聞かせください。主人公は?

IKEDA)主人公は上半身裸の男性です。

ANDO)筋肉がすごい人ですね。あんな肉体を持ったキャラクターは精神的にも頑丈な設定かなあ、と思いきや、でき上がったムービーでは“やさしさ”だとか“もろさ”みたいなものが表現されていますね。

IKEDA)ありがとうございます。しっかりと感じ取って頂けているようで嬉しいです。
それぞれのキャラクターには性格づけなんかも一応してあるんですよ。おおざっぱに言ってしまいますと、人には言えないいろんな傷を負ってきた者達が戦いに招集される。激しい怒りや悲しみを抱えながら戦いを重ねる中で、自分自身の中に宿る内面の壁を乗り越えていく。そんなシーンを描いてみたいなあと思って制作しました。
たとえば“エヴァンゲリヲン”よりも、もうちょっと大人になった人間達を描きたいと思ったんですよ。

ANDO)そんな話を聞いちゃうと、長編ムービーを本当に観たくなりますね。Shadeユーザーさんとコラボレーションで創ったら面白いですね。

(前編終わり・後編に続く

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