イラディアンスキャッシュの性能向上
イラディアンスキャッシュの性能向上
Shade 13ではイラディアンスキャッシュの性能が向上し、レンダリング時のサンプリング点をより効率的に抽出できるようになりました。これにより、レンダリングの品質と速度が向上し、レンダリング画像の「空気感」を生み出すソフトな陰影が、より短時間で美しく表現できます。インテリア・建築パース等を制作する際に、制作時間短縮と品質向上に大きく力を発揮することでしょう。
Shade12の場合
従来のShade12に搭載されているイラディアンスキャッシュを使うと細かなディテールがしっかりと表現できていませんでした。右のマテリアルを適用していない影のみのイメ-ジを見ると、本の小口の部分や壁のモールディング部分の影がとぎれとぎれになっているのがわかります。
イラディアンスキャシュのサンプルが最適ではなかったためディテールの表現が弱かったのです。
※この画像は、Shade13上でShade12のマルチパスの大域照明:サンプル点をシミュレートしたものです。
ディテールを詳細に再現するにはイラディアンスキャッシュをオフにする必要がありましたが、その場合には膨大なレンダリング時間が必要でした。
- レンダリングサイズ:1600×1200
- レイトレーシングの品質:300
- レンダリング時間:131分
Shade13の場合
性能が向上したShade13のイラディアンスキャッシュでは、細部までが美しいイメージを短時間でレンダリングすることができます。
- レンダリングサイズ:1600×1200
- レイトレーシングの品質:70
- レンダリング時間:34分
Shade13で改善されたイラディアンスキャッシュでは、詳細なディテールを持つ領域に対して多くのサンプルを抽出し、一方で大きな面や陰影の差が小さいところを間引くことで、速度と品質のバランスを両立しています。
さらにマルチパスの大域照明:サンプル点で適切なサンプリングを確認できるので、素早いテストレンダリングを可能にしました。