みんなの感動をかたちに
旧製品情報

Shade





販売を終了しました。


ジプシーIKEDAのShade制作日記

2009年03月05日
無限遠光源と面光源によるレンダリング速度の違い

今回は無限遠光源と面光源による速度の違いをお話しようと思います。
前回、ライテイングの説明で使用した男キャラを使って説明いたします。

  1. ライテイングの説明をした際は、無限遠光源のみで光源を設定しレンダリングしていました。改めて検証してみるとわかりますが、これでレンダリング時間が39分44秒となっています。キャプション01
    約40分かかっていますね。
    40分ルールで考えるとこれでもいいのですが、実は面光源を使うと若干速度が短縮されます。
  2. では全ての無限遠光源を削除して面光源で同じように人物の輪郭を意識して再設定してみましょう。
    キャプション02
  3. 光源の設定が終了したらレンダリング開始。速度を比較してみてください。
    キャプション03
面光源を使用してレンダリングすると速度が32分57秒。約33分となり、無限遠光源と比べて約7分短縮されました。
「たかが7分」と言わないでくださいね。静止画ではほとんど恩恵は受けられませんが、動画ではこの7分で大きく違ってきます。
例えば3秒のシーンを作りたい場合、90フレームレンダリングしなければいけません。
すると。。。
[無限遠光源の場合]
90フレームx40分=3600分/60分=60時間/24時間=丸2日と半日
[面光源の場合]
90フレームx33分=2970分/60分=49.5時間/24時間=約丸2日
たった7分短縮するだけで、半日分短縮する事が出来るようになります。
フレーム数が長ければ長い程、ちょっとの短縮が半日もしくは1日の短縮に繋がるという事です。

なぜ速度が変わるのか??

  • 無限遠光源:空間に等しく無限に光源を当てている。
  • 面光源:作成した面光源の範囲のみから光が放出される。
簡単に言うとこんな感じですね。この違いが速度に大きな影響を与えるという事です。
人物など光が当たる範囲が限定される場合は、面光源を使用すると影響範囲を限定するので無駄な処理を省く事ができ、結果レンダリング速度の向上に繋がるという事になります。

またレンダリング速度には以下のような特徴も覚えておくとよいでしょう。

キャプション04
  • 設定:パストレ
  • 光源:無限遠光源
  • サイズ:1980x1080
  • 画質:80
  • 時間:33分
  •  

キャプション05
  • 設定は上記同様
  • 時間:62分
  •  


上と下は「朝」と「夕方」という違いだけですが、これだけでレンダリング時間が2倍になるか2分の1になるかという大きな違いが出ます。
この特徴はシーンに存在する「影の多さ」が関係しているようなのです。無限遠光源だと特に、シーン全体に光が届くので、これだけ細かくかつ巨大だと影の計算に膨大な時間がかかるという事です。
以上のように「パストレは面光源」と「影の多さ」という2つを気をつけると、思った以上に速度向上に繋がるのでアニメーションする際はぜひぜひ以上の事を参考にしていただければと思います。 IKEDAでした☆

この記事は、参考になりましたか?

はい どちらともいえない いいえ

IKEDA2009.03.05

▲ページ上部へ

こちらの製品もおすすめ